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法定相続分での相続登記
法定相続分のとおりに相続登記(不動産の名義変更)をする方法
相続財産に不動産がある場合は、名義変更を行う必要があります。不動産の名義を被相続人から相続人に変更することを相続登記と言います。
この相続登記は、相続する不動産の所在地を管轄する法務局に申請する必要があり、申請の際には様々な書類の提出が必要になり、申請する者、提出する書類については相続の内容によって変わります。
相続の内容とは、法定相続分通りに相続する法定相続、相続人全員で分割内容を協議し、決定する遺産分割による相続、被相続人が遺した遺言による相続の3つです。今回はこの中の法定相続による相続登記の申請の流れ、申請人、必要書類について解説したいと思います。
冒頭で解説した通り、相続登記は相続不動産の所在地を管轄する法務局に申請します。相続登記を申請しなければならない期間については特に制限はなく、いつ登記申請を行っても問題ありません。
法定相続の場合は、申請者については相続人の1人から単独で行うことができます。なお、登記申請人にならなかった相続人についても不動産の名義人にはなります。
法務局に相続登記を申請すると、内容や書類に不備がなければ1週間から2週間くらいで登記が完了し、申請人である相続人に登記識別情報通知(紙面)が発行されます。*1*2
登記申請先・・・相続不動産の所在地を管轄する法務局
登記申請者・・・相続人であれば、1人でも申請可能
登記申請期間・・・特に期間の制限はなく、いつでも可能
*1登記識別情報とは、不動産の権利者であることを証する情報で、英数字の羅列です。以前は登記権利済証が権利者に交付されていました。
*2登記識別情報通知は申請人のみ発行され、申請人にならなかった相続人には発行されません。但し、登記識別情報通知が発行されないだけで、申請人にならなかった相続人も権利者であることに変わりありません。
相続登記は相続の内容によって、登記申請に必要になる書類が変わります。
法定相続の場合は、どのような書類が必要になるのでしょうか。順番に解説していきましょう。
①戸籍(除籍)謄本(被相続人の出生から死亡までのもの・相続人の現在のもの)
被相続人の相続関係を確定させるために提出します。また、被相続人の相続が開始しているかを確認します。
②被相続人の住民票の除票(又は戸籍の附票)
登記簿には権利者の住所が記載されており、被相続人と権利者の住所が一致するかどうかを確認します。
③相続人の住民票
新たに権利者(名義人)になる相続人の住所を証するために提出します。権利者の住所は登記事項になりますので、住所の証明が必要になるのです。
注意したいのが申請人にならない相続人の住民票も必要になります。
④評価証明書(相続する不動産のもの)
登記をする場合は、法務局に登録免許税を納付しなければなりません。登録免許税は固定資産税評価額を基準に計算されるために評価証明書の提出が必要になります。固定資産税納税通知書では足りません。
以上の4つが、法定相続による相続登記の申請に必要となる書類です。4つ以外にも場合によっては追加で書類が必要になる場合があります。
法定相続の場合、前述したように、相続人全員が申請人になる必要はありません。そして登記識別情報通知は新たに名義人になる申請人にのみ交付されるため、申請人にならなかった相続人は登記識別情報通知の交付を受けることが出来ません。
また、その後受け取ることもできません。つまり申請人にならなかった相続人はその相続に関しては登記識別情報通知を受け取ることはできないということになります。
登記識別情報は、登記を申請する場合に必要になり、登記識別情報がない場合は、余計な手続きや費用が増えますので、法定相続による相続登記を申請する場合は、相続人全員が申請人になることが重要です。
相続のことをもっと知りたい方はこちらへ ≫相続お役立ち情報総まとめQ&A
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